※久しぶりの更新で申し訳ありません。。
これまで所有してきたクルマの中で、最も魅力的だった一台。
無残な最期を迎えさえしなければ、きっと今でも乗り続けていたはず。
まず、どのようなクルマなのか写真とスペックをご覧いただこう。
【スペック】
●エンジン:直列6気筒
●排気量:2.5L
●駆動方式:FR
●最高馬力:190ps
●平均燃費:9.9km/L
●全長:4.53m 全幅:1.82m 全高:1.43m
1991年に登場して以来、BMWの旗艦モデルとなる(正確には上位車種もあるため最大量産モデルか)「3シリーズ」。BMWといえば3シリーズと言わしめるほどの代表的なモデルへと成長した。
所有していたのは2005年から2011年にかけて製造された5代目3シリーズ(型番 E90)のうち、2006年から2008年に製造された直列6気筒の魅惑的モデル「323i(カラー:ブラックIIソリッド)」だった。
魅惑的モデルとはどういうことか。そこにこのモデル、いや3シリーズの最大の魅力が詰まっている。
世界で最もなめらかなエンジンと言われたBMW製直列6気筒エンジンが323iには載せられていた。絹のようななめらかさ、いわゆる「シルキーシックス」だ。
323iの下位モデル「320i」は直列4気筒だったため、シルキーな吹け上がりは得られなかったため、わざわざこの323iを選ぶ価値がそこにはあった。
エントリーモデルである320iではシルキーシックスが体験できなくなったことに世界中のオーナーが落胆したものだったが、ダウンサイジングターボへの世界的な流れはBMWであっても止められなかったのだろう。
実際に乗ってみて、本当にシルキーシックスだったのか。
走り出し。確かに、なめらかに吹け上がる実感はあったものの、シルキーというよりは、静かな電子モーター音のような印象を受けた。
だが、時速60キロあたりになってくると、わずかなロードノイズとエンジン音が混ざり合い、なんとも言えない一定のリズムを奏で始める。そこにシルキーシックスとしての本懐の至りが見え隠れする。
幹線道路を走行中、
こんな状況に遭遇した。
それからわずか数十分後、
クルマのモニターに突然こんな画面が映りだした。
オーバーヒート。それが何か、ここで詳しくは語らない。
路肩に止めてすぐにレッカーを呼んだ。
レッカーされるなんてはじめての体験。
その後、いろいろあって、結局手放すことにした。
最後に、この一件の数日前に撮影した元気なE90をご覧いただこう。
スマホで撮ったため画像が汚いのはご了承いただきたい。
ありがとう、E90。
あなたのそのなめらかさと燃費の悪さはいつまでも忘れない。