シトロエンといえば、1919年に創業したフランスの大手自動車メーカー。日本では乗用車のイメージが強いブランドだが、本国ではバスやトラックなどの商用車の開発、販売にも力を入れている。まるで猫足のようなしっとりとした走りに加えて、一度見たら忘れない、あるいは見ただけですぐにそれだとわかるシトロエン独特のデザインは唯一無二の存在として人気が高い。
そんなシトロエンから、「シートロエン」なる製品が発売された。
一言でいえば、リフレッシュしたいときにかけるリラクゼーションメガネ。フランスでは医療機器として販売されているようだが、乗り物酔いの改善に効果のあるメガネだそう。日本では医療器具及び視力矯正メガネではないとしている。
話題が話題を呼んで、自動車メーカーのアクセサリーグッズとしては異例の品薄状態にある。
メガネ本体には4つの輪があり、それぞれの輪のチューブに青い液体が入っている。液体が身体の動きに合わせて水平を保つように動くことで、脳が傾いていないと思うようになり、乗り物酔いが治まるという。本当は傾いているのに、脳には傾いていないように思わせる、という仕掛け。
そもそも、乗り物酔いが発生する仕組みはこうだ。
クルマの発進や停止などによる上下左右の揺れを内耳が感知し刺激として脳へ送る。普段あまり経験しないような慣れない刺激が繰り返されると、脳が混乱し自律神経に異常な信号を送ってしまい、めまいや吐き気などを引き起こす。
使い方は次の通り。
1.シートロエンをかける
2.動いていない物体に視線を固定する
3.10~20分ほどで効果があらわれる
4.回復したら(リラックスできたら)シートロエンをはずす
重要なのは、シートロエンをかけている間は、できる限り視線を動かさないようすること。人によっては数十秒で乗り物酔いが改善されたという意見も聞く。
シトロエンのクルマは酔いやすいというわけではない。昔、何度か試乗したことがあるが乗り心地は極めて良く、むしろ乗り物酔いとは縁遠い存在のクルマというイメージが個人的にはある。
とはいえ、乗り物酔いはクルマだけの問題ではない。ただシートロエンの原理を考えると船舶、飛行機などすべての乗り物酔いにも効果があるはず。
2019年6月上旬時点ではオンラインショップで完売状態にある。シトロエンのディーラーでも店頭販売しているようなので、すぐに入手したい人は直接店舗に行ってみるといいだろう。
入手したらその効果を実際に試して報告する。