平成から令和に変わって、天皇皇后両陛下の露出が目立った。中でも、皇族方が街中を移動する際に、車列を組んで走行する姿を多く目にすることだろう。
その際、ほとんどの場合、車の窓を開けたり車内灯を点灯させたりして国民に顔を向けて手を振られる。
そこで思ったことはないだろうか?
たしか、後席でもシートベルトの着用が義務化されたはずでは?
そう。公道を走行する際にはシートベルトの着用が必須だ。
ではなぜ皇族方の多くはシートベルトをしていないのか?
道路交通法、道路交通法施行令にはシートベルトの着用を免除する記載がある。どのような場合に免除されるのか紹介しよう。
・負傷、障害、妊娠など、着用が療養上、健康保持上適当ではない者
・著しく座高が高い、座高が低い、著しく肥満しているなど、着用が困難な者
・自動車を後退させるとき
・消防用車両を運転するとき
・テロなどの行為を警戒するとき
・身体の自由を拘束されている者の逃走を防止するとき
・頻繁に乗降する郵便物の集配業務にあたるとき
・同乗者を警護するとき
・車列を組んでパレードする際に、前方や後方に警察車両が護衛・誘導しているとき
・選挙運動のために運転するとき
いずれも、警護や選挙、郵便集配など、一般人で当てはまるケースは多くはないものの、 こうして道路交通法を確認してみると、着用が免除されるケースは意外と多いことに気づいた。
あらためて、皇族方の車列やパレードを見るときは、天皇陛下だけでなく前後で警備・護衛にあたる職員のシートベルトの着用もチェックしてみるのも面白い。