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おすすめ万年筆 5選

もうすぐ春。入学、就職、転職など新生活がはじまる時期。文房具を一新して気分を変えてみてはどうだろうか。ボールペン全盛のいま、最近は文字を消せるペンなども人気だ。だからこそ、あえて万年筆を取り入れて書く楽しみを味わってみよう。

【1】モンブラン「マイスターシュテュック 149」

もう何本所有したことか。万年筆といえばモンブランの149というくらい王道中の王道。

ドイツの万年筆メーカー「シンプロ・フィラーペン・カンパニー」として1906年に創業。企業としては高級服飾メーカー「ダンヒル」に買収されたり、高級品企業グループ「リシュモン」の傘下になったりと変遷を重ねてきた。

149は1950年代に誕生して以来、ずっと形を変えることなく現在でも生産され続けている名品であり、国際的な調印式などで各国の首脳らが使用した万年筆としても有名。日本のみならず世界中の文豪たちが愛用したことでも知られている。ちなみに製品名にもなっている149の「1」は同社製品のシリーズ「マイスターシュテュック」を、「4」はインクの仕様が「吸入式」であることを、「9」はペン先の大きさを表す「号数」を意味している。

149は軸が太く長いので、軽めだが女性の手には大きすぎるかもしれない。

書き味はほんのりやわらか。

【2】ペリカン「スーベレーン M800」

こちらもモンブラン同様、ドイツの逸品。現在、ペリカン社はマレーシアの企業の傘下にあり、スイスに本社を置く文房具メーカー。1800年代初頭に絵具とインクの工場を設立したのが同社の起源とされている。

特にスーベレーンシリーズは大きさによってM1000、M800、M400(数字が小さいほどペン本体も小さくなる)と分けられているが、いずれのサイズであってもキャップを尻軸に刺したときのかみ合わせがよく、前出の149よりも安定感がかなりいい。

使用感は149を上回るかもしれない。金メッキの装飾が派手で個人的にはデザインの面で第2位となった。軸色はグリーンのほかに、ブルー、レッドなど複数色ある。

書き味はいずれのサイズも固め傾向にある。

【3】モンブラン「マイスターシュテュック146」

前出の149よりもひと回り小振りなほんのり細軸モデル。長さは149とさほど変わらないものの、ボディ全体、筆記時、収納時含めて全体的なバランスはこちらの方が優れている。価格も少し安い。ペン先は149よりも固め。

【4】アウロラ「オプティマ」

カラフルなデザインが印象的なイタリアの筆記具メーカー、アウロラの代表作「オプティマ」。キャップリングには、古代ローマ帝国のクレカパターンと呼ばれる特徴的なデザインが施されている。

ボディの素材には、セルロイド樹脂に変わる素材としてアウロラ社が独自に開発した「アウロロイド樹脂」が使われている。光沢や鮮やかな発色を得意としたアウロロイド樹脂で作られるオプティマは、プラスチックでは得られない奥行きのある、かつイタリアらしい華やかさをまとっている。

インクの充填方法には「リザーブタンク付きピストン吸入式」を採用。筆記中にインクが切れても、予備のタンクからインクを吸入できるため書き続けることが可能だ。ボディカラーにはブルー、レッド、グリーンのほか、限定生産される特別なモデルも多数ラインナップされている。

肝心の書き心地だが、派手な見た目に反して想像以上にいいものの書き心地は少しザラザラした印象。【3】で紹介した146よりもさらに小振りなため手の小さい人にも合う。

【5】パイロット「キャップレス」

日本の代表的筆記具メーカー「パイロット」から発売された、世界初のノック式万年筆。ボールペンのように手軽で扱いやすい。コスパは5製品中随一だろう。書き心地は少しざらつく感じだが意外にやわらかくなじめば問題ない。軸の太さやカラーなども豊富にラインナップされているので好みに合った一本が見つかるはず。

【総評】

万年筆はがしがし使い倒す場合と、記念品として贈呈する場合とで選び方が変わってくる。値段が高いからと言って、書き心地が最高かといえばそんなことは決してない。しかしだ。モンブランやペリカンなどの老舗筆記具メーカーの万年筆は、がしがし使う場合でも贈答用としてもどちらにも対応できる堅牢さ、実用性の高さと、華やかさを兼ね備えている。実際に使ってみてそう思った。仮に、「王道だから」「定番だから」「有名だから」という理由で選んだとしても、今回紹介した5本を選んでおけば間違いない。各メーカーともアフターサービスもしっかりしているし、メンテナンスさえ怠らなければ、まさに一生モノとしての価値は十分あるだろう。

万年筆について詳しく知りたくなった場合は下記書籍を参考にしてもらいたい。

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