1992年公開の映画「バニシング・レッド」。ドルフ・ラングレン
主演のカーアクション映画だ。簡単に言えば、主人公は真っ赤な
「フェラーリ・F40」に、ライバルは黒のランボルギーニ・カウンタ
ックに乗り対決するという内容。再放送されていたこの映画を観て幼
少期ながら衝撃が走った。F40の鮮やかなカラー、エッジの効いたス
タイル。スーパーカー世代でなくとも、はたまた、スーパーカーに興味
がなかったとしても、「スーパーカーとはこういうものだ」とF40に見せ
つけられたようだった。一瞬にして虜になったのはいうまでもないし、
あれから数十年が経過した今も、「スーパーカー=F40」という超個人
的な概念は変わっていない。
F40は決して乗りやすいクルマではないということはあとに
なってわかった。現代のように快適装備が満載というわけでも
なく、乗り心地も悪い(故障も多かった!?)らしい。しかし、
乗ったことのない(もちろんいまだにない!)F40を好きになる
のに、そのスタイルは十分だった。
様々なクルマに乗り、クルマに詳しくなった今、「好きなクル
マは?」と問われ「F40!」と真っ先に挙げることはない。とはい
え、「クルマ好きの起源は?」と問われれば、真っ先に挙げるのは
紛れもなくフェラーリ・F40である。
※フェラーリ・F40
1987年にイタリアの自動車メーカーフェラーリ社が創業40周年
を記念して発売したクルマ。当初は世界最速の市販車といわれ、
日本での販売価格は当時4000万円を超えたという。数年前にクル
マ雑誌の広告に約1億円で販売されているのを見かけたが、2019年
現在ではより高値で取引されている可能性はおおいにある。
スペック:3L/V8ツインターボ/478PS