ニッカウヰスキーから発売された限定モルト「ブラックニッカディープブレンドナイトクルーズ」を嗜んでみた。
キャッチコピーは「やわらかな薫香、心地よい潮風の余韻。」
公式のテイスティングノートによると、
香り:やわらかなピート香とウッディな新樽の香り。
味わい:甘さの中に感じる樽由来のスパイシーさとほのかなスモーキーさ。
余韻:香ばしいピート香と樽のビターさ。その後に現れるソルティなピートの余韻。
とのこと。
果たして実際はどうか。
まず、パッケージから。
ウイスキーの色味のわかる透明なボトルにブルーの月と帆船がしっとりと浮かび上がるパッケージ。これを見ただけで、スッキリさっぱりというより、しっとり長引く余韻を思わせる。
グラスに注いでみると、淡い琥珀色がキラキラと揺らめく。
匂いは、公式のテイスティングノート同様にウッディな香りが際立っている。新樽かどうかはよく分からなかった。
▼ストレート
味は、一口含むとスパイシーさが最初に来る。ラガヴーリンやボウモアのようなスモーキーさほどはないものの、あとから来るのはスモーキーさだ。甘みもしっかりついてくる。
驚いたのはその後の余韻。
口の中はもちろんのこと、鼻から抜ける樽の匂い、ピート香。ここはキャッチコピーで謳っているだけはあると思った。
▼ロック
このウイスキー、ロックで飲むことを推奨している。
それだけあって、ストレートの時よりも、樽やピートの香りが際立っているように感じた。冷たいこともあって、舌へのあたりがやわらかく、より長く余韻を感じられた。ストレートではよく分からなかったバニラのような甘みも感じ取れた。
▼ハイボール
割りに使用したのはカナダドライのTHE TANSAN ストロング。
強めの炭酸で割っても、ピートの香りは消えていなかった。樽の匂いやバニラの甘みは言われてみればほのかに感じるような気もするが、という程度。
公式ホームページによると、
「熟成を重ねた余市ヘビーピートモルト原酒」
「ピートを強く焚きしめたモルト」
「日本海を臨む余市蒸留所で長い年月を過ごした原酒」
「バニラのように甘やかに香る新樽熟成のモルト原酒」
「バーボン樽で熟成を重ねたカフェグレーンをブレンド」
これらを使用することで、クリーミーな甘さと新樽のスパイシーさ、ピートの深海のような余韻をバランスよく実現しているという。
こうした主張に偽りはなかった。
おすすめはやはり優雅にロックで。
ハイボールもかなりいい。炭酸で消えてしまいがちな香りがしっかりと立っていて、スッキリの中に広がる余韻は贅沢そのもの。
情報サイト「ダ・ヴィンチ」とタイアップを展開。「読書とウイスキー」をテーマに書評家らが、ブラックニッカディープブレンドナイトクルーズと相性のいい一冊を紹介するというもの。
個人的にはお酒を飲みながら読書するという習慣はない。内容に集中できないような気がして、やったことはない。
ただ、ブラックニッカディープブレンドナイトクルーズは読書に合うウイスキーという見方もできる。
読書という航海、出てみようかな?
どこまでいけるか。