君はダブル連結トラックを知っているか。トラック輸送業界の深刻な人手不足を知っているか。俺は何となくしか知らなかった・・・
国土交通省は新東名高速を中心に、全長約12mの通常の大型トラック1台、ドライバー1人で2台分の輸送が可能(12m×2)なダブル連結トラックを本格導入するらしい。2016年から実証実験を進めてきたこのプロジェクト。なぜこのような実験を行うのかといえば、トラック輸送業界の深刻な人手不足が背景にあると思われる。
同省のプレスリリースによると、実験結果からは次のような成果が得られたという。
(1)ドライバー数約5割の削減
(2)CO2排出量を約4割削減
(3)カーブ区間の急ブレーキ、横揺れ、ふらつきは不発生
実験の結果、こうしたメリットが確認されたため、本格導入することにした。しかし、そのためには、特殊車両通行許可基準の改正が必要となる。
【特殊車両通行許可基準の改正】
・フルトレーラ連結車の車両長限度 21mから25mへ緩和
・走行対象路線:主たる経路が新東名区間 海老名~豊田東
・車両の技術要件:ABS 車線逸脱警報装置 ETC2.0装着 等
・ドライバー要件:大型自動車免許及びけん引免許5年以上保有
2時間以上の訓練の受講 等
今回のプロジェクトには大手の物流企業が参加している。我々の生活に欠かすことができないトラック輸送。ネットで注文した商品を自宅などに届けてもらうだけでなく、近所のスーパーやコンビニに買い物に行っても、そこに商品があるのは、トラック輸送のおかげ。商品を安全に運ぶことはできても、すべて効率的に、とはいかないのがトラック輸送業界の現状だろう。そういった意味でも、ダブル連結トラックは、これまで以上に安全かつ効率的にモノを運ぶために欠かせないプロジェクトなのかもしれない。
主な参加企業
ヤマト運輸 福山通運 西濃運輸 等